新卒でいきなり精神科に勤務するのってぶっちゃけどうなの?と気になる方がいると思います。
私もとても悩んだ記憶があるので、よく分かります。
専門や大学の先生に聞いたところで「最初は身体科に行くほうが無難」とパッとしない答えが返ってきます。
この質問に関しては、新卒で精神科に勤めた人しか気持ちは分からないと思うので、新卒で精神科に勤めて5年目の私がつらつらと書いていこうと思います。
結論としては
新卒で精神科は全然アリ
教育に力を入れている病院の急性期で働くのがおすすめ
こんな感じです。
順に説明します。
新卒で精神科ってどうなの?

長期的にみて身体科と精神科を両方経験するつもりなのであれば、身体科からスタートした方が良いのは間違いないです。
理由は転職のハードルが身体科→精神科の方が一般的に低いからですね。
もし「精神科一本で働くのは構わない 」と考えていたり、「今は精神科に1番興味がある」と考えているのであれば、最初から飛び込んでみるのも全然アリだと思います。
結局のところ、やる気さえあれば、どこからスタートしようが転職は出来ますから。
ごちゃごちゃ働く前に考えるより「働きたい分野でまずトライしてみる」これでいいと思ってます。
新卒は精神科で働けないなんてことはありません。
私も最初は戸惑うことばかりでしたし、1年目は適応するのに時間がかかった記憶があります。
でも、なんとかなるものです。
実際、平凡な私がしっかり4年働けていますし、身体科の経験がないことは、考えていたよりずっと問題にはなりませんでしたね。
教育がしっかりしている病院を選ぶ
精神科は教育のシステムが行き届いていない病院が少なくありません。
新卒を受け入れることが出来る時点で、ある程度、新人の教育環境が整っているという見方をすることは出来ますが、「教育に力を入れている病院」を意識して選びましょう。
1番最初に勤めた病院が、良くも悪くもあなたに大きな影響を与えます。
客観的なデータが少なく、抽象的な要素が多い科だからこそ、アセスメントの向上が不可欠です。
思考を続けた5年と、ふわっと経験だけしている10年では前者の方が断然良いです。
スペシャリストを目指すにせよ、より良い環境に転職するにせよ、基盤は作っておいた方が後々楽になると思います。
「厳しいところに身を置く」というわけではなく、「学べる環境に身を置く」イメージですね。
もちろん大変なこともありますが、私の場合、新卒でしっかり学べる環境に身を置けたことは良かったなと感じています。
不安なことは?
いきなり精神科を選択できない理由のひとつは「看護技術が習得出来ないんじゃないの?」という不安があるからだと思います。
ただ結論から言うと学生の方が考えている基本的な技術は経験出来ます。
ぶっちゃけ病棟の特色によって頻度の差はありますが、下記の技術くらいであれば急性期であれば経験出来ると思います。
- 採血
- 点滴
- 注射系
- 導尿
- バルーン留置
- 経管栄養
- 酸素投与
- 褥瘡処置
- 創部処置 etc
基本的な看護技術は使いますから、ある程度は安心してほしいところです。
本来、技術に関して「身体科」と一括りに出来るものではないので、その科でないと経験出来ない技術はたくさんあります。
ちなみにおそらく経験できない技術は下記です。もし下記の技術を経験したいのであれば、当然精神科はおすすめしません。
- ドレーン管理
- 術前・術後の看護(電気痙攣療法は病院によっては経験出来る)
- 人工呼吸器 etc
なので、「何を学びたいのか」「どの分野で働きたいのか」を明確にすることの方が大切です。
身体的な入院治療を要する方以外であれば、どんな身体疾患がある方でも入院される場合があるので、幅広い知識は必要になります。
ただ、どうしても精神科では精神症状へのアプローチがメインになるので、フィジカルアセスメントに自信がつかない精神科看護師が多いのも事実です。
このあたりをどう考えるかです。
急性期がおすすめ
もし病棟を選べるのであれば個人的には「急性期」がおすすめです。
理由は下記。
- 幅広い疾患・年齢層・精神症状を経験出来る
- 慢性期であっても急性期症状がみれる必要がある
「すごい忙しそう」「大変そう」というイメージがあるかもしれませんが、急性期である分、看護師配置が多く人手があるので一概には言えません。
その病院によりますが、急な入院がなければ落ちついていることも多々あります。
まとめ

精神科に興味があるのなら、新卒で飛び込んでも全然良いと思います。
①身体科と精神科の両方を経験したいなら身体科からスタート
②迷っていて精神科が1番気になっているなら新卒でも飛び込んでOK
③看護技術が習得出来ないわけではなく、基本は押さえられる
④個人的には「教育の評判がいい病院の急性期」を選ぶのがおすすめ
こんな感じです。
過去の自分に伝えたいと思った内容を今回はつらつらと書いてみました。笑
参考になれば嬉しいです。
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